CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic:炭素繊維強化プラスチック)のリサイクル技術では、様々な方法が検討されていますが、何らかの方法で炭素繊維(CF)を回収して再利用しようとしています。GFRPの場合のように、CFRPをそのまま粉砕してマテリアルリサイクルする方法はほとんど検討されていません。...
常圧溶解法で変圧器に使用するモールドコイルを溶解処理しました。
常圧溶解法でCFRP製ラケットを溶解処理しました。 処理条件はGFRPと同じく、触媒としてリン酸三カリウム、溶媒としてベンジルアルコールを使い、常圧下190℃で処理しました。
10年ほど前になりますが、青森県東津軽郡平内町で廃棄されたFRP製漁船を溶解処理しました。
常圧溶解法でFRP製ヘルメットを溶解処理しました。 触媒としてリン酸三カリウム、溶媒としてベンジルアルコールを使い,常圧下190℃で処理しました。
常圧溶解法は、アルカリ金属塩触媒と高沸点溶媒を用いて、常圧下、約200℃で、熱硬化性樹脂を解重合して可溶化し、複合材料を構成する各種素材を分離回収する方法です。他のケミカルリサイクル技術と比較した場合の常圧溶解法の大きな特長は、常圧下での処理が可能なことと粉砕等の前処理が不要なことです。これらの特長は適切な触媒と溶媒の組合せを見出して、迅速な分解が可能になったことによるものです。常圧下で処理できることは設備費用が低く抑えられ、しかも連続処理等によって稼動時のコストも低減しやすくなります。また,前処理が不要なことによる利点は、破砕,粉砕の費用を削減できだけではなく、回収材の用途拡大にもつながります。つまり、粉砕した場合には、回収できる繊維は長さ1 mm 以下の短いものですから、強化材としての再利用はできません。さらに、安全衛生の面からは、粉砕による粉塵爆発、塵肺などの危険性を排除できます。
初めに、熱硬化性樹脂複合材料の中で、最も多く使われているガラス繊維強化プラスチック (GFRP: Glass Fiber Reinforced Plastics) について、リサイクル技術が開発されるまでの背景を紹介します。 一般に、GFRPといえば、ガラス繊維 (GF: Glass Fiber)で補強された不飽和ポリエステル樹脂 (UP: Unsaturated Polyester Resin) を指します。...
様々なリサイクル技術が開発されていますが、ここでは少し特殊な対象として、熱硬化性樹脂複合材料のリサイクル技術を取り上げます。 まず、熱硬化性樹脂複合材料が使われている製品の大分類です。
「リサイクル」という言葉には、大きく分けて二つの意味があります。 広辞苑には「資源の節約や環境汚染防止などのために、不用品・廃棄物などを再利用すること」とあります。...