常圧溶解法でCFRP製ラケットを溶解処理しました。
処理条件はGFRPと同じく、触媒としてリン酸三カリウム、溶媒としてベンジルアルコールを使い、常圧下190℃で処理しました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/s7189a5be7ec6841e/image/i141abc905f82d440/version/1610002256/image.jpg)
バドミントンラケット処理前(上左)と処理後(上右),テニスラケット処理前(下左)と処理後(下右)
溶解処理時間は5種類を処理した結果、8 hから15 hでした。
今回用いたバドミントンラケットからは、アルミニウム製のフレーム、木製のグリップ、シャフトに使用されていたCFが回収できました。このように、常圧溶解法ではアルミニウム、木材などが腐食されることなく回収できることも大きな特徴です。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/s7189a5be7ec6841e/image/idb04dbdd64f81d6e/version/1610002856/image.jpg)
5種類のラケットの回収材料の構成比です。ラケットにはCFとGFが併用されている場合が多かったので、「無機繊維」という表現になっています。
出典:柴田勝司,前川一誠,池田ゆかり,廣瀬祐子,平澤秀典,”常圧溶解法によるテニスラケットからの炭素繊維の回収”,第56回高分子学会年次大会予稿集, vol.56, no.1, p.2351 (2007)
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