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樹脂板の作り方

 エポキシ樹脂(EP)と硬化剤を評価するためには、硬化物の色々な物性を評価する必要があります。硬化剤を固定してEPの種類を検討するときも、EPを固定して硬化剤の種類あるいは配合量を検討する時も、いつも同じ方法で硬化物を作らないと比較できません。

 今回は簡単にできる樹脂板の作り方を紹介します。

 

1) 乳鉢,乳棒,EPを乾燥器で60℃/1.0h以上加熱する.

2) 乳鉢に所定量のEP,硬化剤,促進剤を量り取る.

3) 乳棒を用いて,約3min撹拌する.

4) 3個のアルミカップに樹脂 7.07gをそれぞれ量り取る.

5) 乾燥器内に定盤を設置し,水平を保つ.

6) アルミカップをバットに並べて穴あき蓋を被せて乾燥器内

  の定盤上に置き,80℃/0.5h+150℃/1.0h加熱する.

  硬化条件は適宜調整する.

7) 加熱後,熱いままバットから取り出し,室温の定盤に載せる.

8) 冷却後,アルミカップを引き剥がし,試料とする.

 

 液状の汎用EPをイソホロンジアミンで硬化させた樹脂板です。硬化促進剤にはDMP-30を0.5phr(parts per hundred resin)使いました。

 

 

 中央部分の厚さは均一なので、切り出して動的粘弾性の測定などに使います。端の方の不均一な部分はやすりで削って粉にして、DSCやIRの試料とします。

 この方法で、直径130mm、厚さ10mmまでの樹脂板が作れます。

 

 「硬化温度は適宜調整する。」とあるのは、150℃/1.0hは自由に変えてください、ということです。でも、80℃/0.5hの予備加熱は必須だと思います。この温度と時間は樹脂を硬化させずに、樹脂や硬化剤に含まれている水や空気を抜くために必要です。この予備加熱をやらずに、一気に硬化温度の150℃まで上げてしまうと先に表面が硬化して、中に含まれていた水や空気が逃げられず、樹脂中に残って泡になります。これでは試料にはなりません。

 万一、樹脂板が発泡してしまった場合は、予備加熱の温度と時間を変えてみてください。